映画「サウンド·オブ·ミュージック」の足跡を訪ねる
ドレミの歌を口ずさんで

「サウンド・オブ・ミュージック」が映画館で公開されて60年。舞台となったザルツブルクと近郊の湖水地方。 トラップファミリーの足跡をたどる旅に出かけましょう。

1965年、ジュリー・アンドリュースとクリストファー・プラマー主演の映画「サウンド・オブ・ミュージック」が映画館で公開されました。この映画はオスカーを5部門で受賞し、映画史上最も成功した映画の1つです。大掛かりなロケが敢行されたザルツブルク、ヴェルフェン、ザンクト・ギルゲン、モントゼーは、世界中の「サウンド・オブ・ミュージック」ファンの聖地となっています。

トラップファミリーはザルツブルクと深いつながりがありますが、その歴史にはあまり知られていない事実も多いです。 例えば、1933年にこの有名な家族が財産を失ったとき、マリア·フォン·トラップは使用人を解雇し、家族は使用人のための宿舎に引っ越して本館を賃貸しました。 その時、マリアのお客さんの一人が彼女の子供たちの歌を聞いてフォークミュージックコンテストに参加することを勧めました。 これがきっかけでこの家族の物語が始まり、結局世界的に有名なミュージカル「サウンド·オブ·ミュージック」につながりました。 この作品には「エーデルワイス」、「ドレミ」、「私のお気に入り」など、今でも多くの人に愛される名曲が盛り込まれています。

多彩な楽しみ方

2025年は映画公開60周年

2025年から2026年にかけて、ザルツブルクとその周辺地域では、開館60周年を記念して様々な記念事業が行われます。

  • 人形劇「サウンド・オブ・ミュージック」、ザルツブルク・マリオネット劇場。 2025年5月9日〜。

  • ミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」、ザルツブルク州立劇場。 2025年11月15日〜。

  • 2026年、ヘルブルン宮殿公園にサウンド・オブ・ミュージック博物館が開館予定。

  • ザルツブルク郊外のヴェルフェン(Werfen)の「サウンド・オブ・ミュージック・トレイル」を再編成予定。

詳細は下記ザルツブルク観光局公式サイトでご確認ください!

映画の主人公になって楽しめるザルツブルク
1965年の公開当時の姿がそのまま残るザルツブルク

· レオポルヅクロン宮殿:ザルツブルクの街外れの美しい湖畔に建てられた18世紀のロココ様式のレオポルヅクロン宮殿はトラップ大佐の邸宅として、マリアと子供たちがボートから落ちるシーンなどが撮影されました。
· ガラスのあずまや:リーズル&ロルフが「Sixteen Going on Seventeen」を、マリア&トラップ大佐が「Something Good」を歌いながら愛を確かめるロマンチックなシーンが撮影された場所です。 現在はヘルブルン宮殿の庭園に移築されています。
· ベネディクト会ノンベルク修道院マリアが修道女として過ごした場所で、映画の冒頭と修道女たちとのシーンが撮影されました。
· ミラベル宮殿とミラベル庭園「ドレミ」の歌のシーンで、マリアと子供たちが階段を駆け上がるシーンやドワーフ像の間を走るシーンなどがここで撮影されました。
· ゲトライデガッセ通り:「ドレミ」の歌を歌いながら馬車に乗って通るシーンが撮影されました。
· レジデンツ広場マリアが修道院からトラフ通りへ向かう途中、噴水周辺を通るシーンが撮影されました。
· フェルゼンライトシューレ(音楽祭会場):映画の最後の音楽祭のシーンで、トラフ一家が「Edelweiss」と「So Long, Farewell」を· 歌って逃げる場面で登場します。

ザルツブルクを歩いていると、自分も知らないうちに有名な歌を口ずさむことでしょう。

郊外のロケ地

· モントゼーの教区教会(聖ミヒャエル教会)マリアとゲオルグ・フォン・トラップ大佐の結婚式のシーンが撮影された教会です。 実際の結婚式は別の場所で行われましたが、映画ではこの美しい教会が使われています。
· ヴェルフェン「ドレミの歌」のシーンで、マリアと子供たちがアルプスの風景の中でピクニックを楽しみながら走るシーンが撮影された場所です。 背景にホーエンヴェルフェン城が印象的に映っています。
· シャーフベルク鉄道「ドレミの歌」のシーンの一部として登場し、マリアと子供たちが列車に乗って山を登りながら歌うシーンが撮影されました。(ピクニックシーン)

現地ツアー

ザルツブルクとその周辺のロケ地を直接訪れ、映画の感動を現地で再体験しましょう。 様々なツアーが用意されており、個人の好みに合わせて自由に選ぶことができます。

観光バスや自転車で巡るロケ地

ザルツブルクのミラベルプラッツ広場からパノラマツアーなど、いくつかの観光バス会社がサウンド·オブ·ミュージックツアーを催行しています。バスツアーのルートは、ミラベル庭園&ペガサス噴水 – レオポルヅクロン城 – ヘルブルン宮殿 – ノンベルク修道院 – ザルツカンマーグート湖水地帯のザンクト·ギルゲン & ヴォルフガングゼー湖 – 結婚式の場面を撮影した教会、モントゼー教会へと巡ります。

自転車ファンならマリアの自転車ツアー(Fraeulein Maria's Bicycle Tour)に挑戦してみてください!ミラベルプラッツ広場から、ヘルブルン宮殿までの3.5時間、大通りを避けて、ザルツブルクの静かな一面を自転車で体験するツアー。サイクリストにおすすめです。

オリジナル・サウンド・オブ・ミュージック・ツアーとシュニッツェル・ディナーのセット

バスツアーの後は、有名な伝統的レストラン「s'Herzl」で3コースのサウンド・オブ・ミュージック・メニューをお楽しみください。

1767年創業のs'Herzlは、ザルツブルグ歴史地区の中心に位置しています。有名なホテル、ゴールドナー・ヒルシュと繋がっていて、 15世紀からの田舎宿の伝統的な民俗的な雰囲気が、過去何世紀にもわたって「心地よい宿屋」となっていました。 本格的なオーストリア料理や地元の名物料理を提供し、ジュリー・アンドリュース、クリストファー・プラマー、レナード・バーンスタイン、ヘルベルト・フォン・カルヤンなど、数多くの音楽家や芸術家がザルツブルク滞在中に「s'Herzl」を利用していました。

レオポルヅクロン宮殿とハイキングで完璧な1日

トラップファミリーの家からの1日プライベートツアー

映画の中でトラップファミリーの邸宅として使われ、今はホテルとして運営されているレオポルヅクロン宮殿を見学し、その後ヘルブルン宮殿のガラスのあずまやを訪れ、郊外の町、ヴェルフェンからマリアの足跡を辿って息を飲むようなアルプスをハイキングします。ミシュラン星のオーバウアーでランチ(オプション)のあと、ツアーの最後は映画で結婚式を撮影されたモントゼー湖畔の大聖堂を訪れます。

エリザベート・フォン・トラップとの特別な体験

ゲオルク・フォン・トラップとマリア・フォン・トラップの孫娘、エリザベート・フォン・トラップが案内する特別なツアーで映画を体験してください。映画の名作に隠された真実の物語を探ってみましょう。2025年6月から9月まで、リクエストに応じて実施され、英語で行われます。

サウンド·オブ·ザルツブルクのディナーショー

モーツァルトの定番レストランでもあったシュテルンブロイ(Sternbräu)で「ドレミの歌」、「エーデルワイス」などサウンド·オブ·ミュージックの映画音楽を聴きながら食事ができます。 人形劇のファンなら、食事後、ザルツブルク·マリオネット劇場で人形劇の観覧もお勧めです。

自分のペースで回りたい人に

スマートガイドでロケ地巡り

ザルツブルク市内に点在する撮影地9か所を巡る無料のオーディオガイドツアーで、各スポットに到着すると解説を聞くことができます(独語/英語)。所要時間は約90分、距離は約3.8km。時間の制限がないので、個人のペースで回りたい人にぴったりです。

解説スポット:ミラベル庭園→モーツァルト橋→レジデンツプラッツ広場→カイェタナー・プラッツ広場→ノンベルク修道院→サンクト・ペーター修道院墓地→フェルゼンライトシューレ→馬の洗い場→メンヒスベルク・テラス

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